千葉県の2023年度一般会計当初予算案が発表されました。
総額2兆1971億2500万円にのぼり、新型コロナ対策費を除くと過去最大の予算規模となります。今回は多くの新規事業を計上し、「未来への投資」を強く意識した内容となっています。確実に前年度よりも熊谷知事の意向が強く打ち出された内容になっています。今回の予算案の特徴は次の通りです。


1、新規事業54件、直近10年で最多
今回の予算案は、多くの新規事業を計上したのが特徴です。新規事業は54件、一部新規を含めると91件にのぼり、直近10年で最多となりました。県の将来的な発展につなげるためいくつもの「調査・研究」を行う予定で、経済活性化を目指しています。
例えば「新たな産業・地域づくりに関する基礎調査事業」(5000万円)では、北千葉道路沿線や成田空港、かずさアカデミアパーク、幕張新都心、柏の葉などの地域の将来性や優位性に関する調査を行う予定です。また、洋上風力発電の導入に関連し地域経済活性化につながる基礎調査(3000万円)も行う予定となっています。


2、子育て施策の充実へ
第3子以降の公立学校給食無償化を継続するために、11億6500万円を計上しています。また保育の質を充実するために、自然体験活動を取り入れる幼稚園や保育所を県が認証し支援する事業を始めることとなります。
また病気の親や幼い兄弟を世話する「ヤングケアラー」と呼ばれる子どもの支援には、2.5倍となる2145万円を計上しました。ヤングケアラーや関係者が悩みを打ち明けられるオンラインサロンを開設し、SNSでのPRを強化します。


3、千葉県誕生150周年、オリエンタルランドと連携へ
今年は千葉県が誕生してから150周年となります。千葉県は東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドさんと包括連携協定を締結し、県内各地で記念パレードを行っていただくことになりました。詳細は未定ですが、非常に楽しみです。


4、コロナ対策については当面延長へ
国では感染症法上の位置付けを、5月8日から5類相当に移行する方針を表明しましたが、具体的な対応が決まるまでは、千葉県として対策を継続するとのことです。2818億3700万円を計上し、病床や宿泊施設の確保、臨時医療施設の運営、自宅療養者支援などの対策を進めます。感染状況に対応するため約半年分の予算を確保しました。


5、千葉県の借金は3年連続減少
県債残高は2兆9418億円となり3年連続で減少しています。3兆円を切るのは2013年度以来10年ぶりです。一方で社会保障費は高齢化の進展などにより約159億円増加となりました。今後の財政負担の増加には注視が必要です。


なお、同時に発表された2月補正予算案についても大胆な内容となっています。
物価高騰対策として、7200万円の予算を計上し、生活が苦しい方に対して食糧支援を行うフードバンク等の団体に、100万円を上限に運営費を補助することになります。
また子ども食堂を運営する団体にも補助事業を新設し、4,800万円を計上しました。


引き続き、熊谷知事と連携しながら、千葉県の未来につながる政治を行っていきたいと思います。


千葉県議会議員
松戸たかまさ